ミニF1 レーシングカートをドライブしてみよう! カート入門

シャシーセッティング

シャシーとは車台であり、レーシングカートの場合、メインフレームやメインフレームと連動して機能するシャフト、ナックル、ハブなどを合わせたものを称していう。主にタイヤやエンジン、サイドボックス、フロントカウルを除いて残った骨格のことを指していう場合が多い。

レーシングカートの構造はシンプルで変更箇所も少ない分、セッティングが逆に難しいという意見もある。

簡単ではあるが、変更できる箇所はつぎのとおりである。

フロントタイヤ(前輪)のトレッド(間隔)と車高調整
フロントナックルに取り付ける内側カラーの枚数を変更することで左右フロントタイヤのトレッド(右タイヤから左タイヤまでの間隔)を変更でき、ナックルベアリングに取付けるワッシャー枚数の上下割合を変更することで高さの調整ができる。

リヤタイヤ(後輪)のトレッド(間隔)と車高調整
シャフトとタイヤを繋いでいるハブの取付位置でトレッド(間隔)を調整し、シャフトを支えるベアリングとメインフレーム側のネジ穴の位置を変更することで高さが調整できる。

シートとフレームを繋ぐように補助ステーを取付ける
シートはフレームの下側2箇所と左右サイド2箇所、合計4箇所で支えられているが、左右サイド2箇所で止められている場所の上部とリヤシャフトのベアリングを支えているフレーム側とを繋ぐように補助ステーととりつけることでリヤタイヤのトラクションを増加させることができる。

シート(前後、高さ、角度)
シートは基本的にメインフレームと4箇所(補助ステーがない場合)を13ミリのゴムネジでで止められているので、その位置を変更することで前後移動、高さ調整、また角度変更が可能である。 ただ、あまり何回も変更すると穴が多くなり、シャシー全体の剛性が変わることも考えられるので注意したい。(シートの剛性もシャシー全体の剛性に影響を与える)

フロントタイヤのトーインやキャンバー角度、キャスター角度
タイロッドの長さを変更することにより、フロントタイヤのトーインを調整することができる。 また、フロントタイヤのキャンバー角やキャスター角を変更できるレーシングカートも多い。

フロントタイヤ(前輪)及びリヤタイヤ(後輪)のハブの長さ変更
タイヤホイールとシャシーをつなぐハブには短い物から長い物まであり、それぞれ大きく分けてショートハブ、ミドルハブ、ロングハブに分かれる。この3種類のハブを取替変更することにより、レーシングカートのフロントやリヤの剛性を変えることができる。 長いハブほど剛性は強くなる。

セッティングは上記以外にも、多くの変更方法があるが、上記のトレッド変更や車高調整、ハブ変更を繰り返し、様々なセットで多く走行するのが良いと考える。たとえば、トレッド変更では前後ともに広げた状態で走行してみて、次は前後ともに狭めた状態で、また次は前は広く後ろは狭く、また逆に前は狭く後ろは広くして走行するなど大きく変更していき、それぞれ走行中の挙動を把握できたら、ミリ単位で変更していくなど小さく変更してシャシーと自分のドライビングに合ったセットを見つけていくことが一般的な方法である。

また、それらのセッティングを試す度に各周回のタイムやドライブしている時のカートの挙動を専用紙にメモして記録していくことをお勧めする。走行した日の気温や天候も忘れず記録すること。記録を繰り返していくことで多くのデータが増えていき、そのシャシーの理解を深めていく。

様々なセッティングで走行を繰り返すうちにドライバーは色々なことを覚え、発見し、シャシーの挙動や変化にも敏感になり、ドライビングのレベルが上がっていくものだと考える。





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