ミニF1 レーシングカートをドライブしてみよう! カート入門

基本的な左右の体重移動と前後と上下の体重移動

特殊な例だが、実在した速いカートドライバーの中低速コーナーでの体重移動を解説。
(例):スピードに乗った直線からコーナーに進入する直前に全体重をかけて強くブレーキングしてお尻を浮かせる。イメージとしてはブレーキを蹴って上に飛ぶ感じである。そうすることで全体重がフロントタイヤに移動してリヤタイヤが浮いた状態になる。その瞬間にステアリング操作することで一揆にシャーシの向きを変えることができる。つまり、瞬間的にテールスライド(スピン)させるのである。そして、お尻がシートに着地した瞬間にスピン状態は止まる。それだけでなくお尻がシートに着地した瞬間にアクセルを踏むことにより、リヤタイヤが地面に押し付けられた瞬間にタイヤの回転方向(前方)にシャーシを押し出すことができる。物理的に加速を作り出す。(卓球などスピンさせた玉が一旦落ちて更にスピンしている回転方向に速く移動する原理である)

(例):その他、左右の体重移動を大きく利用するドライバーのケースでは、ブレーキングをする前にガソリンタンクを両足でシッカリ挟み、ブレーキングと同時に全体重をかけてシートのアウト側(外側)へ腰を降る。これにより、瞬間的に外側のタイヤに大きな重力がかかって内側リヤタイヤを大きく浮かせる。そしてタイヤが地面に着地すると同時にアクセルを踏むことでレーシングカートが前に押し出される。

上記の動作は一瞬で行われるため、体重移動とアクセルを踏むタイミングが重要になる。何度も繰り返して体に覚えこませる必要がある。

上記2点はS2000年以前に活躍した特殊なドライバーの例に過ぎないが、ビリアードのキューで突いた玉が別の玉に当たり、角度を変えて飛んでいくといったような軌道でコーナーリングをしていた。特にシートから腰を浮かせて全体重を左足に乗せてブレーキングするというような高等技術を使うにはドライビングに応じたカートセッティングも必要になってくる。年々進化するレーシングカートの形状やフレームパイプの太さ、使用される金属の剛性、そしてシャーシセッティングにより操作方法も違ってくるため、入門初期ではコーナーリングラインを含めて基本的なドライビングを身に付けていくことで、後々、自分自身に合ったドライビングスタイルとセッティング技術を確立していけるのではないかと考える。


シャーシに合わせたドライビングやセッティングは常に必要

そもそも、レーシングカートは状況に応じたシャーシ&エンジンのセッティングが上手く決まれば、基本に忠実なドライビングをするだけでコースを速く周回することができるはず。特にS2000年代になってから開発されてきているレーシングカートは個性や癖も少なく性能も向上しているのではないだろうか・・。しかし、シャーシセッティングが定まらなかったり、購入してしまったシャーシの特性が自分に合わないと感じた場合、シャーシに合わせたドライビングを試したり、別方向のセッティングが必要になることもあると思う。既に上級者の域に達していて、更に柔軟性のあるドライバーを目指すのであれば、常に自分に合ったシャーシに固執することなく、新しいドライビングスタイルやセッティングに挑戦することで更に新しい発見があるかも知れない。

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